喜多川歌麿の浮世絵「歌撰恋之部 物思恋(ものおもうこい)」が18日、ニューヨークのクリスティーズ(Cristie's)で競売にかけられたが、落札されなかったと朝日新聞が報じた。目玉とされていたこの作品は予想落差価格150万ドル(約1億6000万円)だったが、90万ドルに達したところで、それ以上の値がつかず、競売の見送りが宣言された。歌麿作品はこの直前にも3作品が出品されたが、いずれも想定価格に届かず、競売は見送られた。
今回出品されたのは歌麿の傑作と言われる江戸・寛政年間に制作された5枚シリーズの1枚。専門家によると「若い人妻の恋心をとらえており、美人画で知られる歌麿の最高傑作といえる。色も完全に近い」と評価。オークション前は、浮世絵版画として初めて1億円を超えるのではと注目されていた。
リーマン・ブラザーズの破綻などによる経済不安が高まっている中だけに、オークション関係者は「証券市場の悪影響がそのまま出てしまった」と肩を落としている。
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